脱ペーパードライバー：右折が怖い「右直事故を防ぐ」①
もし、「運転が苦手な人や初心者に一番気をつけてほしいことは？」と聞かれたら、私は「右直事故」を挙げます。もちろんペーパードライバーや初心者に限りません。熟練者でも右直事故を起こす例は少なくありません。
簡単に説明すると、右折するクルマが、直進してきた車両（主にバイク）と衝突することを言います。もちろん、今回気をつけてもらいたいのは、あなたが右折のときです。
この右直事故、相手がバイクであることが多く、高い確率で死亡事故につながります。対向車のバイクは小さくてわかりづらく、その小ささゆえにまだ遠くにいると錯覚しがちです。
右折待ちの時、直進対向車が通過したので右折を開始しようとしたその瞬間、バイクが突然現れてびっくりする事も少なくありません。
時には、右折待ちの対向車があなたの視界を遮って、直進の対向車が全く見えないこともあります。
あなたの後ろに、右折を待っている後続車が続いていたりすると、少しでも早く右折しなければとあせってしまうこともあるでしょう。
こんな例もあります。対向車線が渋滞する中、右折しようとするあなたに停まって道を開けてくれる対向車がいたとします。そのまま右折を開始したとたん、停まってくれた車の陰からバイクや自転車が飛び出してくることもよくあることです。いわゆるサンキュー事故ですね。
この場合のサンキュー事故の対策は、右折を開始した後、譲ってくれた対向車の直前で一旦停止し（※）、そしてあなたから見て左側の路肩から（停まってくれた車に向かって右側になります）バイクや自転車が来ないかを確認しながらゆっくり車を進めることです。
この時、同時に後方から右の路肩を走ってくる自転車にも注意します。右後方からの自転車はあなたの右折を後方から見ているので、あたり屋でない限りぶつかってくる可能性は低いと思いますが、絶対ゼロとは言えないので念のため確認します。本来は自転車は左側通行なのですが、自転車の無法者は少なくありません。
いずれにせよ、せっかく道を開けてくれたので早く行かなくてはという思いが、その車の前で一旦停止するのを躊躇させてしまうようです。
※ この記事のアイコン写真を参照してください。この時点で一旦停止をします。わかりづらくて恐縮です。
他にも、あなたと同じ右折待ちの先行車が右折したので、何も考えずに先行車に続いて右折して右直事故になる人もいます。この場合、右折する先行車が視界の妨げになって、やはり直進車が見えません。確認しないなど論外ですが、実は少なくありません。
どんなに後ろからせかされても、あなたがどんな急いでいても、対向車がどんなに道を譲ってくれたとしても、対向車がいないのをしっかり確認できてから右折すること。これしかありません。後ろの車は一切責任を取ってくれません。すべてあなたの責任です。一瞬の不注意で一生後悔することになりかねません。
車の運転で気をつけることはいろいろありますが、私がこれを一番にあげたのは、右直事故は自分が注意すればほぼ避けることができるということ、しかし、いったん事故が起きれば死亡事故につながりやすいというのが理由です。
特に初心者の場合は、右折は難しい場面の一つだと思います。でも、特に難しい技術は必要ありません。安全が確認できないまま見切り発車しないということです。焦らないことです。サンキュー事故にも十分注しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
岐阜・愛知 運転初心者・ペーパードライバー出張講習 Reリーフ
