狭い道(30キロ制限)の走り方(基本編)

以前に紹介した「実践編」では、すれ違う時に徐行しないといけない、あるいは譲り合わなければならないようなすごく狭い道路でしたが、今回は、もうすこし高めの速度域(制限速度30Km/h程度)のやや広い、歩道の無いような道路ですれ違う時の基本的なことをお伝えします。

たとえ30キロのスピードでも、いや、30キロもでているので対向車や左の障害物に接触した時の衝撃は決して小さくありません。そうかといって怖くて徐行(10キロ以下)するほどに減速するのもちょっと違うような、そんな微妙な速度でのすれ違いに緊張する初心者は少なくありません。

基本的な考え方は以下のようになります。

〇対向車がいないときはキープレフトはしない

〇対向車とすれ違う時は減速して左に寄せていく

対向車を意識しすぎて左の障害物を見落とさない

〇すれ違った後は、またセンター寄りに移動し速度を回復する

〇左端に歩行者や自転車がいる場合は大きく避けて追い越す

一つ一つ見ていきましょう。

対向車がいないときはキープレフトはしない

両脇に建物があったり、交差する脇道がある狭い道ではキープレフトはお勧めしません。左から人や自転車、車の鼻先などのちょっとした飛び出しがあったときにすぐに接触する可能性が大です。なのでセンターライン寄りを走ります。特に狭い道路では道路の真ん中を走ることもあります。

ただし、カーブで先が見通せないような場合は、いきなり対向車が現れることを想定して、スピードを落としてキープレフトします。

自動車学校ではキープレフトを教わりますが、私は、左に寄りすぎるのは危険とさえ考えています。最近では自動車学校でも、指導員によって差があるようですが、以前ほどキープレフトは厳格ではないようです。

〇対向車とすれ違う時は減速して左に寄せていく

すれ違いの時に減速が足りない人がいます。隣に乗っていて私が怖いと思うようなスピードですれ違おうとする人も少なくありません。聞いてみると、本人もドキドキですれ違っているようです。

確かに、車幅プラスアルファの幅があれば減速しなくても物理的にすれ違えるかもしれませんが、対向車の分だけ確実に道が狭くなり、さらに左に寄ることで危険なキープレフトしているのと同じことになり、左からの飛出しにとっさのブレーキが間に合いません。

ペーパードライバーのあなたは、きっと車幅の感覚も曖昧なはずです。自分が怖くないと思えるほどに減速してください。熟練ドライバーだって減速します。一か八かの運転はしないでください。

そして左に寄っていくときには、あらかじめ左ドアミラーをチラ見して、左後ろからのバイクなどとの接触を防ぎます。

〇対向車を意識しすぎて左の障害物を見落とさない

すれ違う時に左に寄るのは対向車との衝突を恐れて無意識にできるのですが、迫りくる対向車を意識しすぎるあまり、左に寄りすぎてしまったり、電柱や標識のポールなどの障害物が目に入らないことがよくあります。当然、認識下になければぶつかってしまうこともあります。

左に寄るのだから左を注視するのは当然なことですが、意外と多くの初心者ができていません。一人の時は誰も指摘してくれません。

〇すれ違った後は、またセンター寄りに移動し速度を回復する

すれ違った後、次の対向車がいなければ、またセンターラインに寄っていきながら速度を回復します。

狭い道では、センターライン寄りを走る→対向車が来たら減速して左に寄っていく→すれ違った後は、また速度を回復しながらセンターラインに寄っていく。この繰り返しです。

どれくらい減速するのか、アクセルを戻すだけでいいのか、ブレーキを踏んだほうがいいのか、確かに曖昧なところはありますが、そこのところは自分の感性にしたがって怖くないと思えるところまで減速してください。

〇左端に歩行者や自転車がいる場合は大きく避けて追い越す

下の写真のように左端に自転車がいて、さらに対向車が向かってくるような状況では、対向車のスピードにもよりますが、基本的には、対向車とすれ違うまで、自転車に近づき過ぎないように自転車の後ろに付いてゆっくりと走ります。

初心者が迷いやすい場面ですが、後続車がいても、躊躇なく自転車や人が歩くスピードまで思いきり減速します。後続車から自転車や人が見えていないかもしれないから、減速したら煽られるのではないかと考える必要はありません。急ブレーキにならないように徐々に減速することも大切です。

左に自転車、遠くに1台の対向車

そして対向車をやり過ごした後は、反対車線にはみ出してもいいので、自転車なら大きく、少なくとも2メートルくらい離れて、ゆっくりと自転車を追い越します。当然ですが、右に近づいて行く分だけ右の建物の陰からの飛出しにもいつも以上に注意しながら通過することになります。

特に自転車は、後ろを振り返らずに、時にはバランスを崩すなどしてフラーっと出てくることがあるので要注意です。

※左端に止まっている車を追い越すときは、突然ドアが開くかもしれないので、1メートル以上間を開けて通過します。これは自動車学校でもやりましたよね。

実際の場面では、歩行者や対向車がいなくても、ひょっとしたらこの建物の陰から人が飛び出すかもしれないと感じたら、30キロ制限の道であっても、さらに減速します。また、この記事のアイコン写真にあるように、こちらが優先でも、カーブミラーをチラ見しながら脇道からの飛び出しを注意しながら走ることも大切です。

ちなみに、30キロを超えると、歩行者とぶつかった時の死亡率が急に高くなります。覚えておいてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

岐阜・愛知 運転初心者・ペーパードライバー出張講習 Reリーフ

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