脱初心者:高速道路で追突されないために②
高速道路で追突されないために①では、主に渋滞時の追突を避ける方法をご紹介しました。
〇故障などで高速道路上で停車する場合
最近のクルマは、ほとんど故障などなく、よほどのことがない限り走行不能になることは少なくなりました。それでも、思わぬパンクやガス欠など、全く無いとは言い切れません。どんな理由にせよ、全くあり得ないことではありません。備えあれば憂いなしです。どう備えればいいのか、見ていきましょう。
早速ですが、高速道路を走行中、突然クルマの速度が落ち、アクセルを踏んでも加速しなくなったら、明らかにクルマの不調です。
そんなときは、 余裕があればハザードを点けて 、あるいは左へウィンカーを出してクルマが完全に停止してしまう前に路肩に寄せます。路肩に寄せても、安心はできません。路肩であっても、後続車に追突される恐れがあるからです。
路肩に寄せた後は、クルマから降りてガードレールの外に退避します。ガードレール(ガードワイヤー)の外でもまだ安心できません。停止させたクルマより後方に退避することが大切です。もし、そのクルマより前方に退避していたら、後続車が突っ込んできた場合、ガードレールの外側にいても、停車させたクルマごとガードレールを突き破って飛んでくることがあります。実際にそういう事例も過去にはありました。
もし、路肩に寄せた後に余裕があるなら、車内に装備されている発炎筒を持ち出して非難します。ガードレールの外に退避して自分の安全を確保した後、停車させたクルマの100メートルくらい後方に、道路を走行中のクルマに注意しながら 発火させた発炎筒を車道の路肩付近に置きましょう。後続車に故障車の存在を知らせるためです。
発炎筒は、助手席の足元左側奥にあるのが一般的です。事前に確認しておきましょう。発火の仕方はほとんどの場合、外したキャップを裏返しにして、本体の先端にマッチのようにすることで発火します。種類によって発火方法が違うこともあるので、あらかじめ確認しておくといいでしょう。赤い明るい炎が、徐々にではありますが勢いよく噴射されるので、やけどには十分に注意してください。また、ガソリン漏れがあったときなどは引火の可能性もあるので注意が必要です。
次にすることは、三角停止版(三角表示板)の設置です。ほとんどがトランクの中にしまってあると思います。
※個人的には、交通量が少ないか、よほど心に余裕がないと、車を停めたあと車の後ろに回りトランクを開けて、どこにあるのかよくわからない三角停止板を探し出すのは危険な行為だと思っています。
その後、すぐに110番に電話します。大切なのは、第一に自分の安全確保です。
2回にわたって、高速道路で追突事故を防ぐコツをご紹介しました。高速道路での事故は追突の割合が多いとは言うものの、そうそう起きることではありません。クルマの故障もめったにありません。渋滞の最後尾にいたからといって必ず追突されると言うわけでもありません。
でも、高速道路を頻繁に利用するドライバーの多くはその心構えができています。なのでとっさの渋滞時に落ち着いてハザードランプを点けることができます。初心者のうちは少しハードルが高いかもしれませんが、高速道路の渋滞は決して珍しいことではありません。少なくとも前回の記事①で紹介したことは頭の片隅に置いておいてください。いざというときにより適切な行動が取れるようになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
岐阜・愛知 運転初心者・ペーパードライバー出張講習 Reリーフ