運転は精神状態に大きく影響する
どんな優秀なベテランドライバーであっても事故を起こすことはあります。安全運転のほぼ頂点にいる警ら中のパトカーでさえ同様です。人はロボットやコンピュータのようにミスもなく行動することはできません。人は肉体的にも精神的にも不完全なものです。
特に、心は運転にいとも簡単に影響を及ぼしてしまいます。急いでいるとき、イライラしているとき、落ち込んだとき、むかついたときなどは要注意です。またドライバー自身の性格も精神面における一つ状態と言ってよいでしょう。
仕事で運転するときによく言われることの一つに、時間に余裕をもって運転するというのがあります。最初はそのつもりでも、思わす電話が長引いて会社を出るのが遅れたり、予想より道路が渋滞していることもよくある話です。特に大事な商談があるようなときは、何としてでも時間に間に合わせようとしてつい車のスピードも上げたり、危険な運転をすることもあるでしょう。
慣れ親しんだ道で、いつもは道路わきに駐車中のクルマの陰から人が出てこないかと注意をしているのに、その日に限って他ごとを考えていて、いきなり飛び出した人にヒヤッとすることもあるでしょう。疲れていても同じようなことが起きることがあります。思わぬ状況にパニックに陥ってハンドルやアクセル操作を間違ってしまうのも心のなせる業です。
人の性格について言えば、他のドライバーの行動が許せなくてクラクションを思い切り鳴らしたり、さらにはあおり運転にまでエスカレートしてしまう人もいます。
などなど、人間はその時の精神状態がいとも簡単に運転に影響してしまうのです。こういったことは交通心理学が得意な分野ですが、私が関係書物を読み漁ったところでは、心が安全運転に及ぼす影響は解明されていても決め手となる対策はあまり見当たらないのが正直な印象です。
交通心理学的には、精神状態が運転に大きな影響を及ぼすことをしっかり理解し、自分自身の今がどういう状態かを自覚し、いつも以上に慎重になることが大切であると言われます。そもそも、自分を自分でコントロールすることができないのが問題なので少し難しいこととは思います。
ならば、安全につながる行動を普段から習慣づけ、安全運転を自動化(無意識化)することで心の付け入る隙を小さくしましょうというのが今の私の考えです。もちろん完全ではありませんが、そもそも安全運転に完全などないと心得てください。
最初は緊張していた運転もそのうちに慣れてきます。慣れたころが危ないというのも、心のなせる業です。十分注意しましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
岐阜・愛知 運転初心者・ペーパードライバー出張講習 Reリーフ