脱ペーパードライバー:緊急車両のサイレンが遠くから聞こえてきたら
私の前職の本拠地だった名古屋駅周辺では緊急車両のサイレンをよく耳にします。
運転中にサイレンを鳴らした緊急車両に遭遇したら、教習所では、交差点を避けて、車両を左に寄せて(もしくは右)クルマを止めて緊急車両が通り過ぎるのを待つと教わります。
それで間違いありませんが、実際にサイレンが聞こえるとどうしたらいいのか少しパニックになる人もいるかもしれません。実際の場面でどう対応すればいいのかご紹介します。
サイレンが聞こえたからといって、いきなり減速して車両を寄せるのはちょっと待ってください。状況によっては、追突されるかもしれません。サイレンはかなり遠くから聞こえてくるので慌てないでください。
緊急車両がどこからやって来るのかをか確認しましょう。左右の窓を少し開けるとどちらから聞こえてくるのかがわかりやすくなります。走行中なら、無理にそうすることはありませんが、少なくとも、カーステレオの音量は下げましょう。サイレンの音が近くなっても、クルマや建物の多い見通しの悪い道路では、どこから来るのか近くになるまで分からないこともよくあります。
サイレンが聞こえると、周りのクルマも速度を落とし始めるので、それに合わせるように、あなたも減速しましょう。緊急車両が前後方向から接近してくる場合には、交差点を避け左側に寄せます。もし後方から接近してくるときに、あなたが複数ある車線で右車線を走っていたら、右側に寄せて停止することも考えます。大きい交差点なら、緊急車両に道を開けるためなら少しくらい交差点内に入っても大丈夫です。緊急車両が余裕をもって通過できるなら問題ありません。
減速時にハザードランプを付ける人もいますが、点けなくても大丈夫です。中には、それをただの停車と思って追い越しをかける意識の低いドライバーもいるからです。付けるのは状況判断ができるようになってからでもいいと思います。
基本的には、緊急車両が後ろから来た場合には、道の中央を走ることができるように道を開けますが、状況に応じて左や右車線から通過してもらうことも多々あります。目の前の交差点を左右に通過していく場合は交差点内で立ち止まらないことを考えれば大丈夫です。
気を付けたいのは、複数ある車線であなた以外にも多くの車が信号待ちをしているときに緊急車両が後ろから来る場合です。基本は同じで、交差点を避けて左右どちらかに寄せることを考えます。ただ、どちらかに寄せようにも、前が詰まっていて身動きが取れないことがあります。そんな時は、慌てず、無理せず、前のクルマとの間が空くまでそのままで待機しましょう。そして、緊急車両の為というわけではないのですが、普段から信号待ちの時は前車との車間距離を開けておくことは大切です。
下手に動くとさらに身動きが取れなくなり、完全に道路が通行不能状態になる恐れもあります。私も名古屋駅前辺りではそんな場面を2度見ています。たった2回と言えばその通りですが、私が遭遇した以外の場所でもそれなりに発生しているようです。 そして、普段から信号待ちの時は前車との車間距離を開けておくことも大切です。先行車の後輪が隠れない程度の車間距離があれば大丈夫です。
緊急車両(救急車)のドライバーの話では、下手に動くくらいならその場でじっとしていてほしいとのことでした。通行の妨げになる車両には、緊急車両側からマイクで指示を出すので、それに従ってもらえれば助かりますとのことでした。
あまり難しく考える必要はありませんが、サイレンが聞こえると、信号が青でも停止して緊急車両に道を譲らなければならない、ほかのクルマの動きが突然変わるなど、いつもとは違う状況にパニックになりがちです。
慣れないうちは、本当に道をふさいでしまったりすることもあります。そうならないためには、常日頃から先行車との車間距離を十分とって、周りの車(先行車と並走車)に合わせて減速し、どこから接近してくるかを確認することが大切です。
緊急車両が通過した後は、交通が乱れがちです。周りを十分に確認してから発進してください。
とはいえ、街のど真ん中でない限り自分がその場面に遭遇する機会はめったにありません。あまり神経質にならないで、いざという時の知識として頭の片隅に入れておいてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
岐阜・愛知 運転初心者・ペーパードライバー出張講習 Reリーフ