脱初心者:事故を起こさないための予測運転②(対歩行者)
前回は相手が車両の話でしたが、今回は歩行者が相手の場合にどんな状況で事故が起きやすいのかを見てみましょう。
歩行者との事故で圧倒的に多いのが子供と高齢者です。子供は通学時間帯と夕方まで、高齢者は日没後数時間に事故が多発しています。
ほとんどの事故が、生活道路で起きています。建物などの陰からの子供の飛び出し、高齢者の横断歩道以外の横断中での事故が特に目立ちます。その他にも、信号機のある交差点で、人がクルマの陰から飛び出したり、駐車場で子供がクルマの陰に隠れていて、気が付かないまま接触してしまうこともあります。
子供や高齢者を見かけたら、とにかく最大級の注意を払います。子供の動きは予測できません。高齢者は高齢ゆえの身体的ハンディーがあります。
道路と歩道の間に仕切りのない、道路わきが見通せないような生活道路では、人が陰から飛び出してくることを予測して、できるだけ道路の中央を走るようにします。自動車学校でのキープレフトを鵜呑みにしないでください。道の広さによっては徐行しながら走る必要があります。
具体的に、どの程度路肩から離れて走るのか、どの程度徐行するのか一概には言えませんが、あの陰から子供が飛び出してくるかもしれない、あそこに立っている高齢者は横断を始めるかもしれない、あるいは、つまづいて転ぶかもしれない、と予測することで、おのずと運転が変わってきます。
建物の陰以外にも、対向車線が渋滞しているときはクルマとクルマの間から人が飛び出してくることがあります。
特に交差点での右左折後の対向車線では信号待ちをしているクルマが列をなしていることがあります。対向車の車体の下の方と道路のスキマから歩行者の足が見えないか、あるいは対向車の窓を通して人が横断しようとしていないかを確認することも大切です。
駐車場でも、細心の注意を払ってください。クルマの陰から飛び出してくる子供がいないかどうか、いないかもしれないが、いるかもしれない、もちろんいるかもしれないと予測します。特に、駐車スペースを探しているときは注意がおろそかになりがちです。
一般的に、運転になれていない人は交通量の多い、スピードが速い幹線道路より、生活道路のほうが安心して走ることができるようです。しかし、本当は生活道路のほうが多くの危険が潜んでいるのです。
今回、自転車は出てきませんでしたが、これに自転車が加わるともう怖くて運転なんてできませんといった状態になります。
次回は、その自転車の存在を予測してみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。